文理選択で迷ったら 学部選びの順番を考える
文系・理系のどちらかを先に決めなくても大丈夫です。学びたいことから学部をたどり、入試で必要な科目を大学の募集要項で確かめる順番を、公的資料にそって整理します。
文理選択は「入口」であって「行き先」ではない
文理選択とは、高校の2年生に上がるころに、文系向けか理系向けかで履修する科目を選ぶ場面のことです。学校によって、時期も分け方もちがいます。
ここで迷う人は多いはずです。ただ、文系・理系というのは、高校の科目の組み合わせを大まかに呼ぶ言い方です。大学の学部が「文系」「理系」ときれいに二つに分かれているわけではありません。
順番を逆にして考える
次のように、決める順番を入れかえると整理しやすくなります。
| 順番 | 考えること | 調べる場所 |
|---|---|---|
| 1 | 気になる話題・問い | 日ごろの興味、探究の時間のテーマ |
| 2 | それを扱う学問 | このサイトの学問の一覧 |
| 3 | その学問を学べる学部 | 各大学の公式サイトの学部紹介 |
| 4 | 入試で必要な科目 | 各大学の募集要項(最新年度) |
| 5 | 高校でそろえる科目 | 学校の先生、教育課程表 |
多くの人は、5から逆向きに考えて悩みます。1から順に進むと、「この学問のために数学がいるのか」「この学部では文章を書く力が中心か」が、具体的に見えてきます。
迷っているときの問いかけ
得意・不得意だけで決めると、選択肢を早く狭めすぎることがあります。苦手意識のある科目も、学びたい内容とつながっていれば、取り組み方が変わることがあります。
入試の科目は、大学と年度ごとに確かめる
大学入学共通テストは、令和9年度は2027年1月16日(土)・17日(日)に本試験が予定されています(大学入試センターの発表)。共通テストには数学、理科、公民、情報などの教科があります。
大学入試センターのQ&Aでは、情報Ⅰが共通テストの科目に加わった経緯も説明されています。情報は、文系・理系を問わず多くの人に関わる科目です。
ただし、どの大学・学部が、どの科目をどう課すかは別の話です。同じ学問名の学部でも、課す科目の数や組み合わせはちがうことがあります。
文理選択の前にできる確認
- 気になる学部の募集要項で、共通テストと個別試験の科目を一覧にする。
- 選んだ科目の組み合わせで、受けられる学部が大きく減らないかを先生に聞く。
- 履修できる科目が、学校ごとにどう設計されているかを教育課程表で見る。
総合型選抜や学校推薦型選抜を考えるとき
文部科学省が取りまとめた令和8年度の国公立大学入学者選抜の概要では、総合型選抜は能力・適性や学習に対する意欲、目的意識などを多面的・総合的に評価する選抜と説明されています。学校推薦型選抜は、出身高校長の推薦に基づき、調査書を主な資料として評価する選抜です。
同じ概要によると、総合型選抜は国公立179大学のうち161大学、学校推薦型選抜は173大学が実施しています(令和7年7月末時点の数値)。
出願資格、提出書類、日程は大学ごとにちがい、学部ごとにちがうこともあります。準備を始めるときは、次の順で進めると整理しやすくなります。
- 学びたいことを、自分の言葉で短く書いてみる。
- その学びが、どの大学のどの学部で扱われているかを確かめる。
- 募集要項で、出願資格と評価の方法を読む。
- 高校での活動や探究が、その学びとどうつながるかを整理する。
編集部は、活動の数や派手さよりも、「なぜそれを学びたいのか」を説明できることのほうが、準備の軸になると考えます。
保護者・先生の方へ
保護者の方は、文理の決定を急がせるより、「何に興味があるのか」を聞く時間を作ることが助けになります。先生方は、進路面談や探究の時間で、学問から学部をたどる流れを一緒に確かめる使い方ができます。
次にやること
出典・参考にした公式情報
この記事の学問を学べる大学
大学・学部の情報は、大学の公式発表と公的機関の資料をもとに確認日を添えて載せています。学費・入試・制度は変わることがあるため、最新の情報は各大学の公式サイトでご確認ください。