「情報」がつく学部のちがい 情報工学・データサイエンス・情報社会
「情報学部」「データサイエンス学部」「情報社会」など、名前が似た学部は何を学ぶのか。つくる・読み解く・社会から考える、の3つの視点でちがいを整理して紹介します。
名前は似ていても、問いがちがう
近年、「情報」「データ」「デジタル」などの言葉がつく学部が増えています。進路を考える高校生には、名前だけではちがいが分かりにくいところです。ここでは、このサイトの学問分類にそって、3つの視点で整理します。
| 視点 | 中心になる問い | 学ぶことの例 | サイト内の学問 |
|---|---|---|---|
| つくる | コンピュータやネットワークを、どう作り、どう動かすか | プログラミング、アルゴリズム、ネットワーク、人工知能の基礎 | 情報工学・情報科学 |
| 読み解く | データから何が分かり、どう判断に使えるか | 統計、機械学習、データ分析、データの扱い方 | データサイエンス |
| 社会から考える | 情報技術は人や社会をどう変えるか | メディア論、情報倫理、ネット社会、コミュニケーション | メディア・情報社会 |
「つくる」:情報工学・情報科学
アプリやシステムを作る側の学問です。数学(特に論理や離散数学、線形代数など)と、プログラミングが土台になります。工学系の学部に置かれることが多く、「情報工学科」「情報科学科」といった名前の学科もあります。
「読み解く」:データサイエンス
大量のデータを統計や計算機を使って分析し、判断に役立てる学問です。統計学・数学・情報の3つの力を合わせて使うのが特徴で、学部としては新しい分野のため、大学によって「情報」寄りか「統計・数理」寄りか、「経営や社会の問題への応用」寄りかが変わります。
「社会から考える」:メディア・情報社会
SNSやニュース、広告などのしくみと、それが人や社会に与える影響を考える学問です。技術を作るのではなく、技術のある社会を調べます。社会学や心理学、文学などと近く、文系の学部に置かれることが多いです。
情報系以外でも、データ分析は学べる
文部科学省は、大学・短大・高専が行う数理・データサイエンス・AI教育のプログラムを認定する制度を設けています。「リテラシーレベル」はすべての学生が身につける基礎、「応用基礎レベル」は専門分野で活用する力を目指すものです。認定の状況は毎年更新されるため、気になる大学が認定を受けているかは、最新の公表で確かめましょう。経済・経営・医療・農学など、情報系以外の学部でもデータ分析を学べます。
学部の中身を見分けるコツ
名前だけで判断しないために
「情報」という言葉は、とても広い意味で使われます。ある大学の「情報学部」は、プログラミングやAIを中心に学ぶ学部で、別の大学の「情報学部」は、メディアや社会、心理学も一緒に学ぶ学部、ということがあります。同じ名前でも、教える先生の専門や、必修科目が異なるからです。学部のパンフレットでは、必修科目の一覧と、研究室(ゼミ)のテーマ一覧の2つを見ると、その学部がどちらに重心を置いているかが分かります。
高校生が今できること
高校では「情報」の授業のほか、数学・理科が土台になります。ただし、どの科目がどの程度必要かは大学や入試方式によってちがうので、募集要項で確かめてください。まず、プログラミングを少し試してみる、統計のニュースを読んでみるなど、自分がどの視点に引かれるかを確かめると進路選びの助けになります。
次にやること
- 学問ページで比べる:情報工学・情報科学 / データサイエンス / メディア・情報社会
- 職業からたどる:ソフトウェアエンジニア / データサイエンティスト
- 興味の方向から探す:しんだん / 大学を並べる:比べる
出典・参考にした公式情報
この記事の学問を学べる大学
大学・学部の情報は、大学の公式発表と公的機関の資料をもとに確認日を添えて載せています。学費・入試・制度は変わることがあるため、最新の情報は各大学の公式サイトでご確認ください。